サイアノタイププリントのトーニング
サイアノプリントに数年ぶりにはまっています。
サイアノプリントとは、簡単に言うと昔の日光写真です。
でも、自分で作るのです。
2つの薬剤を混ぜて液を作り、紙に添付。
乾燥したらネガを乗せてガラスで重しをして太陽で露光。
露光させたら水洗してでき上がりです。
私はご承知の通り雨女なので(苦笑)、サイアノやろ〜と思っても
晴れることが少ないので、
捕虫の蛍光管(紫外線で露光するので)を使った露光機も作りました。
これなら、夜でも雨でもできます。
とはいえ、いろいろ奥深いものです。
液の配合率で色の濃淡が変わるし、露光時間とか
どんな紙を使うかとか、自分の目指すものはどこかと
考えていくと、自己流ではわからないことも増えてきます。
それで、田村写真さんでワークショップを受けたりして
いろいろ技やポイントのヒントをもらってから
自分なりに試行錯誤しています。
その中で、はまってしまったのが、トーニングです。
サイアノプリントしてからその紙をなんらかの液で染めるのです。
なんらかの液、それは、紅茶とか緑茶とかそういうの。
ネットで検索すると、珈琲やほうれん草の茹で汁などいろんなもので
挑戦している人が出てきますね。
てなわけで、NGテイクから紅茶にぶち込んでみました。
紅茶はリプトンのティーバッグ使ってます。
結構、見たまんまの濃いめの茶色に染まりました。
完成品は、今月のグループ展で展示するので見に来てね(笑)。
で、次は、家にあった黒豆茶にぶち込んでみました。
茶とはいうけど、お茶っぱじゃないのでどうだろう?
濃い青色が抜けていって、押入れの奥から出てきた昔の写真みたいになった。
でも、青でべたーっとしていた部分がそぎ落とされて、
ちょっとメリハリが出たかも、と思うが
これはなかなか使いこなすのが難しい感じです。
次に、緑茶にぶち込んでみた。
緑茶は、普通の安い緑茶です。
下の写真が、緑茶から引き上げたやつ。
紫色がかった感じになったよ。
これはいいかも!と思う。
次に、露光不足で全体に白っぽくなったやつを
ジャスミンティーにぶち込んでみた。
緑茶よりも紫とモノトーンの感じが渋くていい!
これが今のところ一番好きだ。
この一枚も、今月のグループ展で展示するよ。
これも、ジャスミンティー。
これも露光不足で、空の部分が白っぽくて特に陰影もなかったのに
ジャスミンティーにぶち込んだら、
雲の影が出てきたよ。
まるで、モノクロの引き延ばしプリントで覆い焼きしたみたいに。
ジャスミンティー、最強!(今のところ)
トーニングは、白い部分が多い方が効果が出る、
ネガの段階で少し露光オーバー気味のものを使う方が良さげ、
サイアノプリントでNGテイクかな? と思ったものでもぶち込んでみると
復活させることもできる。
てなことを、感じています。
というわけで、今月のグループ展のお知らせです。
『写真アート TOKYO 2016
8人の作家が紡ぎ出すオリジナルプリント コレクション』
10月22日(土)〜29日(土)
11:00〜19:00(初日は、13:00から/最終日は15:00まで)
初日の16:00からはオープニングパーティやってます。
場所は、飯田弥生美術館ギャラリーです。
四谷駅から歩いて5分程度です。
私は、22日(土)23日(日)25日(火)26日(水)29日(土)に
在廊する予定です。
サイアノプリントしたものを、少し個性的な額に入れた小品と
いつものようにカラーの針穴写真を展示します。
お待ちしています。