パンの力

今住んでる町は、とにかくなんて言うのかな、まぁ、要するに爺さんと婆さんばっかりというか、爺さんと婆さんたちの声が大きいんですよ。物理的な声の大きさではなく、市政に対する声の大きさのことです。

嫌な言い方をすると、税金で自分たちになんかしてもらう要求ばかりで、その税金を増やすための協力はしないってとこですか。

 

まー、そんなわけで、新しい店なんてできても爺さんと婆さんは使わないからすぐ撤退しちゃうんですよ。

なので、まともなパン屋さんがないんです。

駅のとこにあるヤマザキ系のチェーン店とスーパーの中にある全然美味しくもないパン屋さんだけ。パンを選ぶこともほとんどできない環境です。

 

で、なんか2年くらい前から町おこしってことで、地元有志が立ち上がって春と秋に本のイベントをやり始めたんですね。でも、本を並べてるだけで、イベント性が今ひとつ。そんな中でちょっと離れた同じ市内のパン屋さんが縁日の屋台みたいに出したら、ウケたわけです。で、そのパンを別会場にしたら、またウケた。てなわけで、この春は本のイベントから完全分離させて、パンまつりになりました。

駅直結ビルのワンフロアが空きになってるので、そこを会場にしました。

美味しいパンが食べたいので、10時開始の30分後くらいに行ったのですが。

 

f:id:shikihan:20180304204733j:image

 

もー、大混雑ですわ!

目当てのフランスパン屋さんは、すでに完売でした。

旦那さんもお姑さんも「パンにそんなに人なんか来ないよ」とナメたこと言ってただけど、ホントにナメてらあかんよ。

今、町おこしというか、人を呼びたいなら、パンとかき氷なんだよ。

 

日頃、若い家族なんてこの町にいねぇよ、と思うくらい爺さんと婆さんしか見てなかったけど、パンまつりには、若い家族がいたよ。よそからも来てたよ。

私は久しぶりにいろんな味のパンを食べられてうれしかったぁ。

買って帰って、お姑さんに値段を言ったら「パンのくせにそんなにするの?」と言ってた。

そんなだから、パン屋さんがないだよ、この町には。

爺さんと婆さんは、もうちょっと町に町の商売にお金を落とせばいいのにと、思う。自治会館のロビーでお湯沸かしてお茶飲んでるだけだから、喫茶店もなくなるんだよねぇ。それなのに「喫茶店がなくなっちゃって行く場所ないんだよね」って言うんだよねぇ。そりゃ、珈琲一杯で何時間も粘る爺さんと婆さんじゃ、店も潰れるってことだ。

 

まー、そんなわけで、本のイベントはもうちょっとエッセンスを入れなきゃダメだと思うよ。絵本だけにするとか、今回は時代ものだけにするとか、そういうマニアやニッチや子育て世帯とか、しばりがない方が良さげだけど、ホントはしばりがある方がいいと思うんだよなぁ。