最近見た映画


最近、というかちょっと前も含んで

備忘録代わりに書いておきます。

基本、批判はしないのであまりあてにはならないかもしれません。



『扉をたたく人』


静かで淡々としているんだけど、静かな情熱のある映画でした。

でも見終わるともどかしさでいっぱいになる。

そこは、追いかけないと!とかあれこれ主人公にハッパをかけてしまう。

でも現実はきっとこうなんだろうな。

やり切れない想いと、それでもそれを受け入れていくしかない。

その受け入れていくしかないというどうにもならないことを

メロディー楽器ではなくリズム楽器に託している感じがしました。




『ナイロビの蜂』


恋愛ものかと思ったら、全然違いました。

バリバリの社会派です。

これよりも前に見たシティ・オブ・ゴッドの監督の作品でした。

やっぱり色や映像の独特な感じ、カメラワークにも見始めは違和感があるんだけど

慣れるとこの独特なものが癖になる。

どうしようもないやり切れないことを、少し突き放したような目線で描いている。

エンディングに納得が行かないと同時に少しだけガッツポーズしたくなる。

世界中で同じようなことがたくさん起きていて、

ひとつをつぶしたからってどうにもならないとは思うけれど

誰かが訴えたり動いたりしなければもっとどうしようもない。

表面に乗せてある夫婦の愛の下には、ものすごく重要なメッセージが込められている。

ヘビーな内容を柔らかい愛でくるんであって、だからこそ心に残る映画になった。




『ドライブ』


なんかねぇ、最初は妙なスピード感があるんだよね。

で、台詞が少ない。

なので、人間関係がわかるまでに時間がかかる。

音楽が妙に耳に残る。

ストーリーもそんなに凝っているわけじゃないんだけど

なぜか頭に残ります。

心には残ってないかもしれないけど。



『アーティスト』


見終わって、幸せな気分になりました。

よくある展開なんだけど、落ちぶれていく無声映画のスターが

本当に目が離せない感じで、彼の醸し出すキャラクターが良かった。

彼を見放せなくて遠くで近くで見守る、運転手に女優にワンコ。

彼らと同じ気持ちで寄り添って見てられた。

ワンコが最高!ジャックラッセルテリアって飼うの大変らしいよ。



『ファミリー・ツリー』


原題の「The Descendants」の方が内容にしっくりしたけど

日本語に訳して「子孫」じゃタイトルとしてダメなのかな。

まぁ、想像の範囲の展開なんですが、やっぱりハワイだからなのかな

なんかじんわり、いいんですよ。

ハワイっぽい風景なんてほんのちょっとなんだけど

そこにある空気感が映画の中にずっと土台として存在していて

その存在が全てのような映画。

絶対に見て!というわけじゃないけど、見るとほんわかします。